リーガルハイSP1「大人気法廷コメディ完全新作 慰謝料1億円で学校を訴えろ!!」の名言・感想まとめ

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2013年4月13日、土曜プレミアム特別企画にて放送されたリーガルハイの続編SPドラマ。内容は中学校のいじめ問題をテーマとなっている。

サブタイトル:
『大人気法廷コメディ完全新作 慰謝料1億円で学校を訴えろ!! 闇の首謀者と微笑の女教師…隠された真実と裁判長の闇』

メインゲストは、

  • 榮倉奈々
  • 広末涼子
  • 北大路欣也

と豪華な顔ぶれ。
広末涼子は裁判官の役で、この続編にあたる2期でも重要なキャラクターとして登場するため是非とも見ておきたい。

リーガルハイSP1の概要・あらすじ

とある中学校のクラスで合唱練習を行っている最中に、1人の生徒が屋上から飛び降りるという事件が起きる。その生徒の名前はカズヒコ。クラスメイトからいじめを受けていた疑惑があり、今回の飛び降り事件もいじめによるものではないか、と母親の秀美は学校に訴えかける。

学校側はいじめの存在を否定し、クラスメイトの青山たちの証言をもとに、カズヒコが自ら飛び降りると言っていた、と主張するのだった。

秀美はクラスメイトのいじめを止めず、入院して生死をさまようカズヒコを見殺しにした担任の藤井先生に怒りをぶつけ、訴訟を起こす決意を固める。秀美の弁護を務めることになった黛は、バカンス中の古美角を日本に呼び戻して、裁判に向けて準備を進めていく…。

新人弁護士の勅使河原との対決

例にもよって今回も三木法律事務所が相手となる。しかし今回は三木先生や井出先生ではなく、期待の大型新人の勅使河原先生。なんと今回が初の裁判という。

古美角の得意戦術である、相手の弁護士の弱みに付け込む作戦も通用しないほどのパーフェクトな人格者である勅使河原にボコボコにやられ、あっさりピンチに押し込まれる。
それに加え、秀美の給食費滞納と支払い請求への逆ギレというモンスターペアレントのような存在であることを示唆し、この証言にキレた秀美は法廷から追い出されてしまう。まさに窮地に追い込まれてしまうのだった。

形勢不利の状況で、意識不明のまま入院していたカズヒコくんが目を覚ます。古美角と黛は目を覚ましたばかりの彼に、いじめを受けていたのか(飛び降りを強要されたか)どうか、藤井先生はいじめのことを認知していたかどうかを尋ねる。

飛び降りを強要され、藤井先生もいじめのことを知っていた、そう証言する彼を見て安堵し、カズヒコくんを証言台に立たせようとする。

法廷での証言でしっかりと飛び降り強要の件を伝え、形勢逆転したかと思いきや、勅使河原の反対尋問がやってくる…

「長い間意識不明の状態から目を覚ました人は、前の記憶がはっきりするまで時間がかかるケースが多いが、なぜそこまではっきり証言できるのかな?」という問いかけに対し、「お母さんや弁護士さんと話していて思い出した」とカズヒコは答える。この返答で勅使河原は、「弁護士によって誘導された記憶である可能性」を示唆するのだった。

加えて藤井先生のいじめ認知に関し、視力の低さから目があってもいじめかどうかは分からないのではないか、遠くから見ただけでは確かにいじめだったと言い切れない、とした。

さらに、目を覚ましたばかりのカズヒコくんを無理やり証言台に立たせようとした弁護士サイドの責任も追求され、ますます形勢は不利になる…。まさかの切り札で追い込まれてしまう結果に、古美角は熱を出してしまうのだった。

服部「指揮棒を振っている者が指揮をしているとは限らない」

リーガルハイ名物の服部さんの意味深メッセージ。かつてバンクーバーフィルハーモニーで指揮をしていたという服部さんは、この事件のヒントとなる一言を発する。

「指揮棒を振って演奏をリードしているつもりが、実はこっちが演奏に合わせて振ってる…どっちが指揮しているのか分かりませんでした。」

黛はこの一言でピンときたようで、熱で寝込んでいる古美角に聞く。「指揮棒を振っている者が指揮をしているとは限らない」という報告書の文言を伝えると、古美角も立ち上がる。

「どうやら我々は藤井みなみを見誤っていたようだ」

藤井先生の証言

学校の生徒から好かれる完璧な教師、藤井先生の証言。三木サイドは青山くんとカズヒコくんが仲良しであり、生徒たちの手紙からも藤井先生への好意的な内容ばかりで慕われていることが分かると主張した。

次は古美角の反対尋問。今では誰からも慕われる先生である藤井は、4年前に初めて受け持った教室で今とは真逆の教育方針を掲げていたと暴露する。冷たくて厳しくて思いやりのかけらもない教師。生徒・先生・保護者と何度も衝突した結果、学級崩壊と半年の休暇。まさに嫌われ者教師だったのだと。

古美角はこれに対し、今の藤井先生はゴミクズ教師であると言う。自分の教育方針を曲げ、生徒や保護者、先生に嫌われないようにご機嫌取りをする姿は成長したとは言えないのだ、と。

化けの皮を剥いで本性がむき出しになる藤井先生。これを見て古美角の挑発もヒートアップしていく。
「いいですね。その目ですよ。その目のあなたと話したかった。」
「理想なんて捨ててしまった方がよっぽどいい。生徒に好かれる先生やって笑顔で歌を歌っていればそれでいい」
「気持ちいいったらありゃしない。目立たないガキ1人、いじめに遭っていることなんて気にしない気にしない!私のクラスは最高なんだもの!!」
『やめろ!!あんたに何が分かるんだよ!!』
ついに我慢の限界を迎えた藤井先生。クラスメイトの前では見せないような表情で、彼女は本音で怒声をあげる。
「教師って仕事は単純じゃないんだよ!やらなきゃならない仕事がたくさんあるの!無意味な会議、バカ親どものクレーム処理、マナーも知らないガキのしつけ、教育員会のジジイどものご機嫌取り、クラスで問題が起きようものなら授業どころじゃない。」
「なのに、教師は体罰一つ許されない。こんなんで理想なんてどうやって追えばいいんだよ!クラス運営を守らなきゃいけないの!それで精一杯なんだよ!!」

全て思いの丈を言い放つ藤井に対し古美角は、

「小暮カズヒコもあんたが守らないといけない生徒の1人だろ」
そして法廷のカズヒコくんが入廷する。
「4年前、確かにあなたは失敗した。しかし、あなたのやり方を支持し、密かに慕っていた生徒もいたはずです。」
「小暮カズヒコはおそらくそう言う生徒の1人でしょう。」

そう言うと、改めてカズヒコがいじめに遭っていたのかどうかを聞き直す。今度は今の藤井先生ではなく、4年前に理想のために本気で教育と向き合った”あの頃の藤井先生”に。

「小暮くんは、いじめに遭っていました。職員会議で報告しましたが、うやむやにされました」

これまでの全てがひっくり返る証言。勝ちを確信した古美角だった。

別府裁判官による監置処分

本件において重要な証言である藤井のこの発言、一見判決を左右するものと思いきや、証人の信用性が低いと判断されてしまう。なぜなら先ほど三木の尋問の際に、いじめはなかったと証言しており、発言内容がコロコロ変わっている、また別の尋問で意見が変わる可能性があると思われたからだ。

これを受けて古美角は激怒。バカンス中に別府と会って独り身でモテない独身女性が憂さ晴らしで不当な判断をしていると主張し、別府を挑発する。神聖な法廷をSMクラブ呼ばわりした古美角は別府より、『監置』処分を言い渡されるのだった。

監置により、古美角は最大20日間の拘留を受ける。謝罪をすれば出してもらえるのだが、古美角は決して謝らない、謝るくらいなら首をくくるとまで言い切る。

この状況を受けて勝利を確信する三木をよそに、勅使河原だけは冷静だった。和解を申し出るタイミングだという。

証言で裏切り者認定された藤井先生は学校で孤立。以前までの合唱練習も生徒の信頼を失い、彼女の振る指揮棒に従う人は誰もいない。休職願いを出した藤井先生は自殺を図り、駆けつけた黛に救われ未遂に終わるのだった。

古美角復活&反撃

藤井先生の自殺未遂を受け、黛は学校に殴り込む。授業中に勝手にクラスに侵入し、こんなことをしたのは誰だ!と。群れを出て藤井先生と小暮くんに続く勇気がある人は私に連絡しなさい。と言い放つのだった。
(群れは、作中で何度か出ている羊飼いとその群れのこと、クラスには羊飼い(リーダー)がいて、そのほかのクラスメイトが羊の群れである、という意味)

2年C組は黛の言葉を聞き、正直に話すことを決意する。なんとクラスメイト全員が証言台に立つという。全員が群れから出る瞬間だった。

こんな大事な時にまだつまらないプライドで拘留されている古美角に対し、別府に謝ろうと呼びかける。古美角は我慢しながら別府にひざまづき、謝罪した。

こうして古美角は無事に復活を遂げる。法廷に戻りクラスメイトの証言でいじめがあったということが事実に。主犯格と思われる青山くんもいじめをしていたと証言して確定となる。

勅使河原も質問なし。あとは最終日の口頭弁論で全てが決着する…

最後の名言:いじめの正体とは、空気です

最終口頭弁論期日:秀美の証言から始まる。
「私は、息子のような目に遭う子が2度と出ないように、この裁判を始めたつもりでした」「でも、それは違って、本心は、ただ復習したかったんです」
「ですがその気持ちも、息子が回復して、笑顔を見たら、消えてしまいました。今はどんな判決でも受け入れるつもりです。」

最後に、古美角のセリフで締めくくられる。この話の名言とも言えるシーン。

「以前、共同代理人の黛先生がこんなことを言っていたのを思い出します」
この社会からいじめをなくしたい。この裁判をその第1歩にするのだ。
「私は嘲笑いました。不可能だと思ったからです。」
「勅使河原先生はカズヒコくんに、”いじめに立ち向かうべきだった”と仰いました。果たして立ち向かえる相手なのでしょうか?」
「そもそも、いじめの正体とは一体なんでしょう」
「加害者生徒?教師?学校?いえ、そのどれもが本質ではありません。」
「正体はもっと恐ろしいものです。それは教室だけでなく、職員室、会社にも家庭にも、この国のあらゆるところに存在します。」
「我々は常に周りの顔色を伺い、流れに乗ることを強いられる。多数派は常に正義であり、異を唱えるものを排除する」

いじめの正体とは、”空気”です

「特に右から左、左から右へと全員で移動するこの国では、空気という魔物の持つ力は実に強大です。この敵の前では、法ですら無力かもしれません。」
「全てを飲み込み巨大化する恐ろしい怪物、立ち向かうどころか逃げることさえ困難な相手です。あるいは藤井先生も、いや、加害者である青山くんたちでさえ、この怪物に飲み込まれた犠牲者なのでしょう。」

「しかし今回、私は奇跡を見ました」
「飲み込まれていた者たちが、怪物の腹を切り裂き、敢然と立ち上がったのです。」
「カズヒコくん、藤井先生、そして2年C組34名の生徒たち。どれほどの勇気が、どれほどの覚悟が必要だったでしょう。しかし彼らは確かに目覚め、自分たちの意思で空気を押し破った。私は彼らの姿に希望を見、そして自らを恥じました」
「世界は常に前へ進んでいるのだと気付かされたのです。あえて申し上げます。」

この世界から、いじめをなくすことはできます。

「この裁判をその第1歩にしましょう。」

オチ・結末・ネタバレ

結果として古美角は勝訴する。学校は損害賠償金1億を支払うという、学校サイドが負けるとんでもない訴訟となっていた。

やはり古美角は強かった。息子が無事だったし、生徒や先生も以前とは変わってくれて、もう結果はどうでもいい…という感じの母秀美は、勝訴して大金を手に入れる。

「引っ越そうと思うんです。新たな地で心機一転やりたいので」といい、どこに引っ越すのかと聞かれ、
「豊洲の高層マンションに…」という秀美はブランド物のバッグを持っていた。少し前まで女で一つでパートをしながらやりくりしていた女性とは思えない…。

複雑な気持ちで聞きながら帰りを見送る古美角たち、秀美が帰っていく中でカズヒコは思い出したように、最後にこう言い残す

「時間が経って色々思い出しただけど、僕が言い出したのかも!飛び降りようって…なんだか飛べる気がして!」

へ???と黛。
真実とは何だったのか。もしかして、本当はカズヒコがただ単に飛び降りて怪我をし、学校に訴えて損害賠償を勝ち取ったという衝撃の事実が隠されているのかも…。

しかし古美角はこれを「やはり男子中学生はバカだということ」で片付ける。相変わらず真実には興味がないのだ。

藤井先生は学校を退職し、別の学校へ。生徒たちが指揮棒を持って「もう一度合唱を」とお願いするが、指揮棒を振り回し枝の葉っぱを切り落とす。「これ次の学校の生徒に使お〜っと」といいその場を後にした。おそらく武器のように振り回すのだろう…。

真実はやはり全然違う

これで終わり、ではなかった。
真実を知らぬまま裁判を終えた黛に真実を伝える。

まず最初に、藤井先生の自殺未遂は狂言であり嘘。ガスを部屋に充満させていたのは単にシュールストレミングというクッサい缶詰だったのだ。

生徒全員が立ち上がり、証言台に立つという奇跡も嘘。服部先生が会得した女子中高生の文体で手紙を書き、蘭丸くんがクラスメイトの回していた。

「あのクラスメイトに始めからリーダーなどいなかったのだ。誰が作り出した空気であろうが構わない。その場にある空気に従う。腐った羊の群れ。希望なんてあるものか!所詮これが現実だ!おとぎの国と違って現実世界はそう簡単には変わらないのだ!」

「いじめはなくなる?そんなわけはないだろ、ぶぁ〜か!」